理念やミッション、なぜ唱和しているか説明できますか?
経営理念や企業理念があるという会社の中で、毎朝唱和しているという会社はどのくらいあるでしょうか?
最近もクライアント企業の社長さんから、「藤原先生の会社では、理念やクレドを唱和しているのでしょうか?」と聞かれたのですが、正直に申し上げると、私の会社では理念もクレドと唱和していません。
ですが、「唱和する」ということを私は否定していません。
唱和するという方法との相性がいい組織もありますので、そういう組織では、唱和するのもアリです。
しかし、唱和すれば浸透すると思って、そのために唱和させるというルールにしているのだとしたら、その唱和は見直した方がいいかも知れません。
理念を唱和しているスタッフの心の中を覗いてみよう
経営理念、企業理念を唱和している従業員の表情をよく見てください。
もし、楽しくなさそうな表情で、決められていることだから仕方がなくやっているだけという雰囲気が伝わってくるような状態であれば、直ちに唱和することはやめた方が良いでしょう。
ただでさえ理念に基づいた行動ができていない従業員が多いのに、唱和することをやめてしまったら、組織は今よりもっと悪くなっていまうかもしれない。
少なくとも、唱和することで全員が理念を暗唱できるくらいにはなっている。
組織改善に効果は出ていないかもしれないけど、無意味ではないと思っている
というご意見をいただいたこともあります。
このご意見を聞いて、あなたならどのような感想をお持ちになるでしょうか?
理念が浸透しない理由の根本原因を理解しているか?
なぜ、理念が浸透しないのか?
なぜ、理念に基づく行動が大切なのか?
唱和することをやめるというのは、理念浸透を諦めるということではありません。
理念は経営トップや創業者の想いが明文化されているものですから、その存在自体に良し悪しはありません。
ただし、浸透プロセスをトップダウンで行おうとすると、かなりの高確率で失敗します。
そういう状態を効果的に補完してくれるのが「クレド」なんですね。
クレド経営を正しく導入すれば、理念を唱和せずとも、組織の価値観が揃ってきます。
もちろん、ただクレドカードを作ればそれでいいということではありませんので、注意は必要ですけどね。