クレドづくりに、スタッフ全員の賛同は必要か?
クレド経営のメリット・デメリットを知り、自社にもクレドを導入したいと思うようになった経営者の方が最初に不安になることのひとつに、「幹部に反対されそう」というものがあります。
また、自分が組織のトップでない方も同様の不安が先に立つようです。
「うちの社長が理解してくれるだろうか…」と。
経営トップの方の場合は、
「そんなことやって意味あるんですか?」
「忙しいときにそんなこと始めても、ほとんどの社員は本気で取り組んでくれませんよ」
「お客さんから依頼されている仕事で今は手一杯なので、やるのは良いんですけど、私はメンバーから外してもらえますか?」
などなど、このようなことを従業員から言われてしまって、クレド経営導入の出鼻をくじかれることに不安を持っている方が少なくないでしょう。
また経営トップではない方、経営幹部や、人事の責任者、各部門のリーダーの方などは
「やるのはいいけど、売上の方が優先だから、忙しいときにあまりクレドに注力し過ぎないようにな」
「そんな大企業がやるようなことを、うちみたいな中小企業がやっても、時間とお金がもったいないんじゃないか?もう一度よく考えてみてよ」
というようなことを、経営トップの方や上司から言われてしまって、クレドづくりの入り口にも立てないかもしれないという不安を持っているという方も少なくないと思います。
キックオフ時には、一部の人が反対したり賛同しないのがあたり前
クレド経営を始めよう。クレドづくりを始めよう。
そう考えて、組織内でクレドを導入する意味や意義を情熱を持って伝え始めたのに、従業員やチームメンバーが、思いのほか冷ややかな反応で、がっかりしてやる気が減退してしまったという人もいらっしゃるかも知れません。
そして、このままクレド経営を推し進めてもうまくいかないんじゃないかと、不安になる方もいらっしゃるでしょう。
しかしその不安は、正しいクレドのつくり方と浸透のさせ方を知れば、間もなく消えてなくなります。
むしろ、こうした不安を持っている人のほうが、クレド経営を組織にしっかりと導入できる可能性が高くなると私は考えています。
逆に、トップダウンでクレドを作り始めて、誰からも異論が出ないという組織のほうが、クレド経営がうまく機能しない可能性が高いのです。
不安に思う気持ちのまま、ただクレドカードを作り始めるのではなく、まずはクレド経営の本質を学ぶことから始めましょう。