クレドの基本|主体的な行動を制限するルールになっていないか?

クレド経営の基本を考えてから始めましょう

あらためて、クレドの基本に立ち返ってみたいと思います。

理念は、創業者や組織のリーダーの信念を明文化したもので、そこに向かっていくための道を照らしてくれるものが、それをミッション(使命)やビジョンです。

そして、そのミッションやビジョンの実現に向けて、日々のどのようなことを意識して行動すべきかを明確にしてくれるのが「クレド」です。

ただし、そのクレドは、行動指針や、従業員の主体的な行動を制限するようなルールではありません

ここを勘違いして、「クレドを作って、従業員を上手に統制することができれば、自社のビジョン実現に近づけるのではないか」と考える経営者がいますが、これは論外です。

形だけ立派なクレドカードを作っても、その実態は「ニセクレド」

クレド経営を、意識や価値観がバラバラになっている組織を、美しい言葉で従業員を管理統制する手法だと思っている経営者や、人事系コンサルタントがいるのですが、このような人の存在が、本来あるべき姿のクレドとは全く違う「ニセクレド」ができてしまう原因の一つになっています。

現在、組織改善・組織開発に関するアドバイスやコンサルティングを行う会社は無数にあり、また関連書籍やウェブ上の記事も山のようにありますが、残念ながら玉石混交であるのが現実です。

間違った情報を入手して、間違った方法でクレドを作ってしまうと、組織改善どころか組織改悪になる可能性すらあります

クレドを導入しようとしても、抵抗勢力に屈して導入を断念することもあるかも知れません。
また、トップダウンで強引に導入して、結果としてクレドに反発する従業員が多数派になってしまうなんてこともあるかも知れません。

そうならないためにも、正しいクレド経営を学ばなければなりません。