なぜクレドを導入するのかを考えているか?

なぜクレドが必要なのか?なぜ作るのか?

そもそも、クレドをなぜ導入するんでしょうか?
クレドをつくりたいと思ったきっかけは、何だったのでしょうか?

この2つの問いに、みなさんならなんとお答えになりますか?

・クレドをつくれば、組織が良くなっていきそう
・社員が自発的に動くようになるなら、うちもクレド導入を検討しようかな
・価値観を伝えるには効果が出そう

クレドというものを知った時には、誰もがこのような良いイメージを持っているのですが、その後、深く考えずに「クレドカード」をつくってしまうと、そのほとんどが失敗に終わります。

このような言説には要注意

「うちもクレドをつくったことあるんですけど、あれ意味なかったですね」
「あれはリッツ・カールトンだからできるんであって、小さな企業で真似しても無理ですね。オススメしません」

多くの会社でクレドをつくってしばらくした後に、このように言う人が少なくありません。
一時期、一世を風靡した有名な人事コンサル会社の人が、このような発言をしていた時には、さすがに驚きました。

ほとんどの人は、「クレド」という言葉や「クレドカード」という存在は知っていても、正しい作り方や浸透のさせ方を知らないのです。
導入に失敗したことを、まるでクレドそのものが悪いように吹聴するビジネスパーソンは、一事が万事いろんな失敗を、他人のせいや外的環境のせいにするのでしょう。

もし、これからクレドをつくろうと考えている方がいらっしゃいましたら、いろんな人に話を聞くのはとても有意義なことではありますが、失敗して批判的な感想を持っている人から話を聞く時には注意が必要です。
そもそも、クレドの本質を理解せずに、ただクレドカードをつくっても失敗して当然なのですが、それを「意味がなかった」などと言い切ってしまう人には、本当に注意してください。

それはまるで、飲酒運転して暴走した挙げ句に事故を起こした運転手に、「クルマのこと」や「運転技術のこと」などを聞くようなものですから、眉に唾をつけて、そういう意識で話を聞く必要があります。

クレドには成功するつくり方と、失敗するつくり方があります。
後者のやり方で、失敗すべくして失敗した人がいるということを、まずは覚えておいてください。

従業員満足度研究所 藤原清道